ホロスコープの新世界 #08
ホロスコープ扉を開く「マスター・キー」
第1章 ホロスコープの新世界の2回めです。
「基本三数」はマスター・キーでもありました。
ホロスコープの謎が次々に解けていったからです。
旧世界の体験と新世界の発見
「ホロスコープの新世界」の2回めです。
新世界というからには古い世界があります。
かつて、ホロスコープを学びはじめたとき、おおよそ次のように教わりました。
「地上から見た空の星の配置を忠実に写しとったものがホロスコープです」
「そうなんだ」と思いました。
星の配置を忠実に写しとっただけという認識です。
間違ってはいません。
事実ですが、表面的な事柄を述べたに過ぎないことが後日、分かりました。
背後にある奥深い宇宙の根幹にある新世界を発見したからです。
驚きの発見でした。
星の動きの事象の奥にある根幹の真実が見えてきたのです。
そこからホロスコープの愉しみが広がっていきました。
それはのちのお話です。
当時は「ホロスコープ作成ソフト」といった便利なものはありませんでした。
◆One-Point リアリストは、現実的に物事をとらえます。星の動きは物理的なものであって、たとえば引力と遠心力といったニュートン力学によって太陽系の星々は回っているという認識です。間違ってはいませんが、その力学の背後にあるものを見極めるのも真のリアリストです。
手計算でホロスコープを作成
一つひとつ手計算で、ホロスコープを作成していきました。
数字が羅列された「室項表」やエフェメリスといった「天文暦」とにらめっこしていました。
該当する箇所を見つけ出し、一つひとつ星の配置を手計算して割り出すのです。
パソコンが一般人に普及しはじめたのは、およそ1995年のことです。
「ウインドウズ95」が発売されてからでした。
最初はブラウザを搭載しておらず、ネット自体がまだ普及していません。
まして「ホロスコープ作成ソフト」など影もカタチもありませんでした。
今は便利です。
生年月日と出生時間、出生地といった出生データを入力すれば、たちどころにホロスコープが出力されます。
ただそれは、物理科学によって星の動きや配置を割り出し、モニター画面上に忠実に写し出すだけなのです。
素晴らしく便利ですね。
現代物理科学に、それ以上のものを求めるべくもありません。
かつて日本の著名な科学者がホロスコープ解釈まで行なうソフトを開発しました。
結局はプログラミングなので、応用展開されたそれ以上の個別の解釈は少なくとも当時は不可能で、温かみや深さに物足りなさを感じたのです。
いずれにしても、ホロスコープを出力するまではソフトに委ねられますので、初心者もプロの占星師もここまでは変わりがありません。
◆One-Point 世の中、便利になると弊害も生まれます。全部が全部とはいいませんが、そういったことが起こります。それも時代の流れといえば、そうなのですが、どうやら「ホロスコープ作成ソフト」は、後日触れますが現状を見るかぎり、課題をいっそう助長したようです。
ホロスコープを手にしたのちの解釈
言い換えますと、手作業で計算しホロスコープを出していた頃は、相応の専門知識が必要でしたが、今はパソコンやタブレットまたスマホなどのデバイスがあれば、多様な「ホロスコープ作成ソフト」(アプリ)が用意されていますので、専門知識は必要ありません。
おかげで誰でもホロスコープを手にすることができるようになりました。
さて、問題はここからです。
1、過去の象意解釈の知識。
2、象意展開の能力レベル。
3、ホロスコープ解釈の経験値と蓄積。
そして、人さまに伝えるとき、またビジネスに必要な次のことです。
4、表現力また説得力。
標準的にはそんなところでしょうか。
出力されたホロスコープを前にして、読み解くのは、占星術では「過去の象意解釈」のみです。
古代の人が創作した神話や、それらに基づいて遠近ある関係のない空の星を勝手につなげて想像された星座やその物語を、ご参考に解釈されるかたもいらっしゃるようです。
ある人は、過去の象意解釈をもって、占星術は「統計」だとおっしゃっていました。
統計にたずさわっておられるかたが聞いたら、耳を疑うでしょうね。
そんな統計、見たことないとかなんとか…。
いいんです。
どのようにとらえようと。
◆One-Point 誰が何と言おうと、現代占星術は19世紀後半のアラン・レオによってはじまった秘教占星術(神秘占星術、オカルト占星術)です。当時の社会の世相がポルターガイスト現象による心霊ブーム(美称:近代スピリチュアリズム)の最中、受け入れられることで発展したからです。
ホロスコープのマスター・キー
世界に2つと同じものがないのがホロスコープです。
きっと、膨大な量のデータを打ち込んで、結局は一つひとつのホロスコープに応じた唯一の解釈を統計によって導き出せれば可能でしょうから。
ただし、コストパフォーマンスの観点から難点がみられます。
また、肝心の象意解釈されたプログラミング用のデータの確度が、定まっていないことも勘案したうえで統計が可能なのかも課題になるでしょう。
根本は、「なぜ、そのような象意解釈が成立するのか分からない」ということですから…。
ハッキリ言って可能とはならないと考えます。
統計的確率論によって確度を高めれば「当たる」ことが増える。
そうお考えなのかもしれません。
ですが、肝心の元データ(象意解釈)は、時代や地域によって微妙に異なります。
さらには、象意が定まっておらず、多くの場合、不確かさを持ちます。
つまり科学的な算出には向いていないのです。
いずれにしても、ここまでが一般的な占星術の世界です。
かつて懸命に学びました。
でも、諦めました。
なぜそうなるのか理由がないからです。
感覚解釈が多くなり、客観的な確証もなく、混迷のピークを迎えていたからです。
結局、自分にはそれらを疑わず、信じて従っていく適性がないと感じました。
社会人としての仕事もあるからです。
というように学ぶのを諦めていたあるとき、大どんでん返しが起きました。
「ホロスコープの新世界」を見出したのです。
宇宙の根幹法則「基本三数」の発見です。
適応してみると、ホロスコープの謎がみるみる解けていきました。
ホロスコープの構造、各要素の象意、解釈方法、個人への適用、また社会や人類歴史への適用が霧が晴れるように、目の前がひらかれていったのです。
まるで「マスター・キー」を手にしたかのようでした。
◆One-Point 「マスター・キー」ってご存じですよね。念のために書いておきますと、ホテルなどのようにたくさんの部屋があるとき、たった1つで、すべての部屋の扉を開けることが出来る便利な鍵のことをいいます。